打っても全然響かなかった話
以下先日keitoku(id:yoshi78)とスカイプでした会話の一部再現。
~中略~
オレ「ありまくんこないだの岡田斗司夫と東浩紀のニコ生見たんだよね」
keitoku「はい。その日は途中で寝ちゃったけど後からタイムシフトで」
オレ「オレは途中から10分くらい見たんだけどさ、なんか福島の話してて。東浩紀が福島をどうするかってことについてどういうこと言ってるのかは何となく知ってたからさ、何のこと話してるかは分かったんだけど、それに対して岡田斗司夫が「かっこ悪い」的な意味のこと言ってて。それ見て「岡田斗司夫よくぞ言った」と心の中で拍手喝采して、でそっと動画を閉じた」
keitoku「w」
オレ「いや岡田斗司夫もたいがいなんだけど、オレは東浩紀って大っ嫌いだから」
keitoku「へ~そうなんですか。ボクは逆に東さんのほうに共感して見てて岡田さんは何言ってんだろーなーって。東さんは福島をモニュメントとして、広島の原爆ドームみたいに残そうって言ってるのに岡田さんはいらないって言ってるんですよ」
オレ「あーそうなんだ。まぁオレは途中からだから詳しい話は分からなかったんだけど」
keitoku「つまり・・・」
~ペチャクチャ ペチャクチャ~
オレ「ふーん、なるほどねー・・・。そんで実は今日はさ、こないだの話の続きがしたいと思って。日本神話のオリジナリティの話で出雲大社の話したでしょ。ありまくん面白がってくれたじゃん。」
keitoku「井沢元彦の『逆説の日本史』ですよね。ボクちょっとamazonで調べてみたんだけどいっぱい本でてますね。今度どれか一つ読んでみようかなーと思ってます」
オレ「んーやっぱ古代怨霊編が元のアイディアが出てて面白いかな。とにかく井沢元彦の主張ってのは日本人がいかに怨霊ってのを恐れていて、そのことが日本の歴史にどれだけ大きな影響を与えているかという話で」
keitoku「はい」
オレ「しかもそういう日本人の古い信仰が昔話なんかじゃなく、今現在の日本にも強く残っていて、オレたちがいかにそれに影響されて行動しているかという話なんだけども」
keitoku「はいはい」
オレ「うん。まずね、日本の信仰って大きく分けて三つあるんだ。まずこないだも話した「怨霊信仰」。恨みを持って死んだ人間が祟りをなすというやつ。んで二つ目が「言霊信仰」っていって、しゃべった言葉が現実になってしまうという信仰」
keitoku「あーなんとなく聞いたことはありますね」
オレ「こないだなんかで水道橋博士が芸能界を「あの世だ」って言ってるのをみたんだけど・・・」
keitoku「あーそれボクも見ました。面白いですよね」
オレ「あ知ってんだ。あれね確かに間違いないんだ。芸能界は芸名を使うでしょ。実名を使っちゃいけない場所って、実は全部あの世なんだ。相撲もそうだね。あれはスポーツじゃなくて神事だから。土俵って女が上っちゃいけないことになってて、いつだったかどっかの左翼議員の女が上ってしまってすごい問題に・・・」
keitoku「あーそういえばありましたね。そんなこと」
オレ「うん。土俵は神聖な場所でそこでは本名は使っちゃいけないから、四股名ってのをつけなきゃいけない」
keitoku「ふむふむ。じゃあやっぱりネットのハンドルネームの世界も・・・」
オレ「そうだね。ネットの世界もやっぱりそうだとオレは思うけど、こういうのに実は言霊信仰が関係している。でね、もうひとつ三つ目の信仰があって、それが「ケガレ信仰」っていう・・・いや信仰とはいわないのかな。ともかく「ケガレ」っていう概念があって・・・」
keitoku「それって「罪」みたいことですか?」
オレ「あーキリスト教ではそうだよね。でも日本では違くて、基本的には「血」と「死」に関係することらしいよ。んで今日はこのケガレってのが現在の日本にどう関係してくるかって話をしたくて。眠る時間って言ってたけど大丈夫?」
keitoku「はい。話してれば大丈夫かと」
オレ「そっか。実は話そうと思って準備してたんだけど・・・まずこのページ開いて。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E7%94%A3%E3%81%BF
日本神話の「神産み」に関するwiki。まず日本の国の色んなものを生み出した「イザナギ」と「イザナミ」って神様がいるんだけど・・・」
keitoku「キリスト教の神様みたいなものかな」
オレ「いやあっちの神様は世界そのものを生み出したけど、この二人はあくまで日本だけ。なんか棒のようなもので海をかき回して、ってなんかセックスの暗喩らしいんだけど、まぁまずそれで日本の国土をまず生み出した。でその後色んな神様を生み出すことになるんだけど・・・」
keitoku「なんかすごいたくさんいますね」
オレ「八百万の神っていうくらいだから。たくさんいるんだね。で、最初のポイントがここの最後のほうで生み出した火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)ってやつ。この火の神様を生んだ時にイザナギは大火傷をしてそれが原因で死んでしまったっていうこと」
keitoku「はー・・・はい・・・あれなんかこの神様イザナギに殺されちゃってますね。オレの妻を殺しやがってーってw子供より妻が大事なんだ」
オレ「そうみたい。なんかそっからまた色々生まれてきてるみたいだけど・・・とにかく火の神を生んだことでイザナミは死んで黄泉の国にいってしまった。これがまずポイント。で次に注目してほしいのは、この後死んだ妻を連れ戻そうとイザナギは黄泉の国に連れ戻しに行ったんだけど、そこで妻のイザナミの言った「黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、生き返ることはできません」っていうこのセリフ。黄泉の国の食べ物を食べると死にとらわれてしまってもう生の世界に帰ってこれなくなるらしい」
keitoku「あれ、これってキリスト教のエデンの話に似てますね。」
オレ「!・・・そういや似てるかも・・・」
keitoku「イブが蛇にだまされて知恵の木の実を食べてしまって・・・」
オレ「あ!!!いる、蛇いるよ、確かこっちにも。ほらここ
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イザナミは、体は腐って蛆がたかり、声はむせびふさがっており、蛇の姿をした8柱の雷神(八雷神)がまとわりついていた
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黄泉の国の物を食べたイザナミの体に蛇、いるんだよね」
keitoku「へー面白いですねー」
オレ「うん。前ありまくんも言ってたけどやっぱ世界の神話には共通点もたくさんあるんだね。いやーありまくんと話すのやっぱ面白いわw」
keitoku「w」
オレ「でね、次。すごい姿になってる妻の姿を見たイザナギは次に逃げることにしたんけど」
keitoku「なんか東さんみたいですねw」
オレ「ナハハw いやまぁでもこっちはウジとか湧いてるしすごいことになってるからしゃーないでしょ。でとにかくここで逃げる時に三つのことをやって逃げ切るんだけど・・・」
keitoku「”蔓草を輪にして頭に載せていたもの„なにか頭にかぶってるものと・・・あとこれは櫛、ですか」
オレ「そうみたいだね。で最後に桃の実を三つ投げると。桃太郎は鬼を退治するけど、桃に邪気を払うような聖なる力があるってのはこのへんからきてるらしいよ」
keitoku「へー」
オレ「うん。で最後に黄泉の国の入り口を大岩でふさぐと・・・あっこれも意外と重要だな。生者の世界と黄泉の世界を大岩でわけるわけだ・・・ふむ。・・・まぁそれはともかく、次のポイントになるのがここでイザナミがイザナギに言った「私はこれから毎日、一日に千人ずつ殺そう」っていうこのセリフ。まぁ一種の呪いだよね」
keitoku「面白いですねwイザナギは「それなら私は人間が決して滅びないよう、一日に千五百人生ませよう」なんていってますよ」
オレ「まぁそれで計算は合うわねw ともかくイザナミはここで人間の世界に呪いをかけた。で最後なんだけども、ここでようやく「ケガレ」って概念がでてくんだ。
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イザナギは黄泉の穢れから身を清めるために、竺紫(つくし)の日向(ひむか)の橘の小門(をど)の阿波岐原(あはきはら;現在の宮崎県宮崎市阿波岐原町)で禊を行った。
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黄泉の国から帰ったイザナギの体には「ケガレ」がついてたってわけ。帰ってきても落ちない「何か」が体についていた。でそのケガレを落とすためには水で洗い流さなければならないという」
keitoku「なるほどー。神社でもまず最初に水で口をすすぎますね」
オレ「そうそう、神聖な場所にはケガレを落としてから入る。あれ昔は全身にかぶってたらしいよ。だんだん簡略化されて、もう口と手だけでいいやってなっちゃった」
keitoku「そんなんでいいんすかw」
オレ「だねw とにかくこれでようやく出揃った。ちょっと今まで話した中の重要なポイント言ってくよ。
- 火の神様を生んだ時にイザナギは大火傷をしてそれが原因で死んでしまった
- 黄泉の国の食べ物を食べてしまったので、生き返ることはできません
- 黄泉の国の入り口を大岩でふさぐ
- 「私はこれから毎日、一日に千人ずつ殺そう」というセリフ
- 黄泉の国から帰ったイザナギの体には「ケガレ」がついてた
- 「ケガレ」を落とすためには水で洗い流さなければならない
さぁこれって何のこと? 現在何かこれに似たものがあるよね?
keitoku「え!? 現在? これ現在の話なんですか? えー・・・なんだろ・・・・・・全然わかんないです・・・」
オレ「あれ・・・わかんないかなー。・・・んーまずそもそも最初は火の神だよ。火の神。火の神ってなによ」
keitoku「・・・・・・んー・・・すいません。やっぱわかんないです・・・なんかヒントくださいよ」
オレ「いやヒントっつっても。。。んーじゃもういいや、つまりエネルギーだよ。エネルギー。現在日本のエネルギーったら何?」
keitoku「・・・・・・原・・発・?」
オレ「そう!!これって原発じゃん!福島のことじゃん!」
keitoku「・・・はぁ・・・あーそういえば。「黄泉の国の食べ物を食べて」ってあーそういうことかー。ふーむなるほど・・・」
オレ「・・・」
keitoku「・・・」
オレ「・・・」
keitoku「・・・」
オレ「・・・いや・・・あの、これがオチっつーか。このオチ言いたいがためにここまで長々話してきたんだけども・・・」
keitoku「ああ、なんというか、その、そういうのが現在につながってきたりするわけですよね。それでちょっと話変わっちゃうんですけど」
オレ「 」