はてなの敗北した日
古い話で恐縮。
まずオレ個人が「はてなやばいな」と割とマジに思ったのは、これが新しいテレビだって勢いで自信満々で発表したはてなテレビ「Rimo」というサービスの中身を見たとき。
あれは豪快にすべったと思う。一気に熱が引いていくのを実感した。
しかしこれも実は大した問題ではなかった。確かにこのサービスで志の低さを露呈してしまったけども、しかしこの程度でそれまで築き上げてきたはてなのブランドが、すべてなしになるほどのインパクトになるわけではない、、、はずだった。
問題は時を同じくして立ち上がっていた「ニコニコ動画」である。
今や日本初のコミュニティサービスとして圧倒的な影響力を持つにいたったニコ動も、この時はまだ誰もこれが何者なのかわかってはいなかった。
そのニコ動がある程度サービスが軌道に乗ってきた頃、唐突に出したのが「ニコニコ宣言」だったのである。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%8B%E3%82%B3%E5%AE%A3%E8%A8%80
実にすばらしい文章だった。まったく非の打ちどころがない。
そしてやられた、と思ったのだ。オレは悔しかったのである。
この日に、すなわちニコニコ宣言の出されたこの時、はてなは敗北したのである。それまでコツコツと築き上げ育ててきたブランドは地に落ちた。いや正確には盗まれた。ニコニコ動画によって。
一応はてなに乗っかってネットで生息していたオレにとって、これが悔しくないわけがない。あれははてなこそが言う資格を持っていたはずのもので、言ってほしいと皆が期待していた言葉だったのではないのか。
しかしそれも今となっては仕方がなかったことなのだと思う。当時のはてなには育て上げたものを実らせ、刈り取り、皆を豊かにする、そういう視座も能力もアイディアもありはしなかった。がんばってあがいてはいたのだと思うけど、しょうがないことなのだ。
敗北はある意味必然ではあった。
しかしだ。最近になってオレは知ったのだけどニコニコ動画の仕掛け人だという川上量生という人物。これがくせものである。なんか色々面白い事書いてるけど、はてなでブログもやってたりしてこれまた面白くてはてなユーザーにも人気でブックマークもたくさんついてて、、、って盗人猛々しいというのはまさにこういうことをいうのじゃないかしら。
あんな華麗に正面から正々堂々盗んでおいてこんなことをしている、というかそれを甘んじて許しているはてなはいい加減目を覚まして欲しい。
これでは復活の芽はないだろう。まずは敗北を素直に認めることであり、そして誰にどのように負けたのかをきちんと分析することだ。
そして取り戻さなければならぬ。盗まれたブランドを。イメージを。なにより「ことば」を。天から借りたものは天に返さなければならないように。
ともかくそんなこんなであれから何年たったか知らないが、今現在のオレは2ちゃんまとめとかニコニコ動画のシリーズものを見るのだけが楽しいぐらい、というネットライフを送っている次第です。かつて参加してそこで生活してたはずのネット上の住処は失われてしまった。
でも最近なんだか良い感じの風が吹き始めているような気配もあり
はてなをトリモロス
ことばをトリモロス
なによりオレの住処をトリモロス
これを2013年の合言葉にしようと思います。